メッセージ・活動紹介

三宅島新報 合本発刊に伴うご挨拶/三宅島三宅村長 櫻田 昭正
2021/01/01

 

東京都三宅島三宅村長 櫻田 昭正

 

 

新年あけましておめでとうございます。

よき新春をお迎えのことと心よりお慶び申し上げます。

 

さて、このたびは三宅島新報合本版発行、誠におめでとうございます。

 

昨年惜しまれる中、休刊となった三宅島新報は、2006年に創刊されて以来、全島避難解除後、様々な事情により帰島できず各地で生活されている島民同士の重要なネットワークであったと同時に、紙面による島や行政の情報発信により在京者と三宅島を繋ぐ重要な役割を担っていただきました。

 

今回、合本版が発刊されることは、現在まで地域情報や行政情報などの取材活動による紙面の充実に力を注がれてこられた佐藤就之会長をはじめとする三宅島ふるさと再生ネットワークの関係者の皆さまや、学校新聞での島民取材をきっかけに、編集作業等のボランティアでご協力くださった私立向上高校の生徒、卒業生、関係者の皆さまのご尽力の賜物であると、改めて敬意を表します。

 

また、昨年からの新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、人と人とのコミュニケーション方法にも変化が生まれている現在、今回の合本版発行は、三宅島新報の休刊により、寂しく思われていた在京者の方々の癒しに繋がるものと思います。変わらぬ温かいネットワークの支援に重ねて感謝申し上げます。

 

私たちの生活様式にまで変化を及ぼすことになった新型コロナウイルス感染症の拡大は、未だ終息の兆しが見えず、人々に公衆衛生の脅威を与えるだけでなく、人の移動や接触の制限のほか、社会経済や企業活動に大きな影響を与え、多くのイベントや大会も中止や延期となりました。三宅島にも例外はなく、島の文化を伝える「牛頭天王祭」や「富賀大祭」、恒例イベントである「WERIDE三宅島エンデューロレース」や「ふれあいらんど三宅島マリンスコーレ21フェスティバル」も中止を余儀なくされ、昨年の4月から実施予定であった雄山火口を観光資源化した「三宅島エコツーリズム」も延期となりました。

 

その間、住民の皆さんには、全国各地と同様、新型コロナウイルス感染症拡大への対策に取り組んでいただきました。住民ひとりひとりが「自分で自分の身を守る」ことを意識し、「3つの密の回避」、「マスクの着用」、「手洗いの徹底や手指消毒」、「こまめな室内の換気」など基本的感染予防対策に努め、自分自身が感染しない、島にウイルスを持ち込まないための行動を心掛けていただきました。

 

この厳しい状況下において、住民の皆さんには多大なご不便をおかけいたしましたが、感染症拡大を予防する新たな生活様式への取り組みにご理解とご協力を賜り、心から感謝しております。

 

三宅島の歴史を振り返りますと、度重なる噴火を経験してきましたが、人々は島に対する愛情とたくましい努力を積み重ね、その都度、復興を遂げてまいりました。

 

現在も続くコロナ禍においては、見えない敵との戦いに終わりが見えない状況であり、今後も辛抱の時期が続くことが予想されます。

 

しかし、私たち三宅島民は幾度となく噴火災害を乗り越え、逆境に負けず、前向きに未来を切り拓いてきました。コロナ禍も島民が一丸となり、心をひとつに力を合わせてこの難局を克服していけるものと確信しています。

 

私も引き続き、「島に育ち、島に生き未来をつなぐ三宅島~心ひとつに三宅の創造~」の実現に向けた「村づくり・島づくり」に一層の努力を重ねてまいります。皆さまにおかれましても、今後ともご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

 

結びに、三宅島ふるさと再生ネットワーク事務局及び会員の皆さまと三宅島にとって本年も素晴らしい年となりますよう願うとともに、新型コロナウイルス感染症の終息を祈念し、ご挨拶とさせていただきます。

 

 事務局 担当者
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