メッセージ・活動紹介

2011年度協力者定例総会
2011/03/12

代表挨拶

 

 2011年3月12日(土)、喫茶ルノアール会議室にて、2011年度協力者定例総会が行われた。
始めに佐藤会長は「11日(金)に発生した東北・関東大震災は30年越しに必ず来ると以前から言われており、
日本にある3つの断層が一度に動いた事態となった。21世紀は、自然災害に対して国家戦略で対応していくべきである。
今年の多くの活動を皆さんで行い、協力して頂いたことに感謝します」と挨拶した。
 

2011年度協力者定例総会議案書


2011年3月12日(土)午後6時30分~
巣鴨 ルノアール会議室
 
1, 2010年度活動のまとめ

(1)情報活動について

三宅島新報は、DTPAのご努力により隔月発行を行うことができた。
ふるさとだよりも定期的に発行ができ、より情報の発信ができた。また、ホームページの更新も定期的に行うことができたが、常に新しい情報を発信できるよう、今後とも見直していきたい。

(2)訪問活動について

事務局チーム・DTPAチーム・酒井副会長チームの3チームに分かれ、活動した。
ケースによっては一緒に買い物などに出かけるなど、ニーズに合わせた活動を行うことが出来た。訪問先は高齢の方がほとんどであるため、定期的に訪問を続けていくことが必要となる。また、ふれあいコールの充実を図っていきたい。

(3)支援層と交流のひろがりについて

神楽坂商店街の皆さんのおかげで、今年度も神楽坂青空フェスタに参加することができた。ふるさとネットの出店も定着してきており、リピーターもいた。今回も明日葉の天ぷらなど島の味やサータアンダギーなどの実演販売し、大変好評だった。事務局・DTPAと協力をしていき、今後とも続けていきたい。島内においても「島市」に出店し、売上金は高齢者支援に活用した。

(4)ご寄付・活動等のご協力について

今年度も皆さまからの温かいご支援頂き、三宅島新報の発行、訪問活動、他被災地との交流等、活動を広げる事が出来た。感謝申し上げます。

 

2,主な活動の経過

4月 18日(日)新報編集会議(DTPA)
 ・19日(月)神奈川新聞「照明灯」DTPAの掲載

5月 1日(土)三宅島新報第27号発行
 ・14日(金)日本災害復興支援学会参加
「帰島民の意識(三宅島2000年噴火の帰島調査より)」
酒井一豊副会長・横山美紀事務局長が出席する
 ・16日(日)神楽坂青空フェスタに出店
その後、拡大世話人会を行った。(第19回世話人会)
 ・18日(火)朝日新聞東京支局 取材(佐藤会長)
 ・20日(木)在島者会議(神着福祉会館)
 ・30日(日)新報編集会議(DTPA)
 ・31日(月)~6月1日(火)演奏会「三宅島へ音楽の贈り物」
 兵庫県永田・菅原邦明さん・安永さん・城村さんにより、保育園・小・中学校・老人会にて演奏を行った 

6月 13日(日)新報編集会議(DTPA)
 ・16日(水)村議会・人工透析導入請願 満場一致可決
 ・20日(日)在島者会議

7月 1日(木)三宅島新報28号発行
 ・ 4日(日)島市出店(阿古)
 新報編集会議(DTPA)
 ・17日(土)読売新聞 在京者取材
 ・29日(木)映画「ロック」東宝映像美術協力
 (佐藤会長・酒井副会長・横山事務局長)

8月 7日(土)~10日(火)向上高校新聞委員会、DTPA
 三宅島にて在京・在島島民の家屋の片づけ、草木除去、植林作業等のボランティア、取材を行う。
 (佐藤会長、世話人 加藤さおり他も参加)
 ・ 9日(月)~帰島5周年行事説明会
 ・18日(水)・19日(木)及川先生他による「健康講座」
 坪田・伊豆・神着にて(今後年1回開催予定)
 ・21日(土)練馬区にて防災ユースサミット
 (京町さん・相澤さん・練馬区防災課主催。横山事務局長・加藤さん参加)
 ・22日(日)新報編集会議(DTPA)
 ・24日(火)読売新聞取材(佐藤会長)

9月 1日(水)三宅島新報第29号発行
 ・ 4日(土)・5日(日)帰島5周年記念式典
 (鶴吉さん・京町さん・山田先生・DTPA相澤さん他各氏来島)
 ・19日(日)新報編集会議(DTPA)

 10月 3日(日)神楽坂青空フェスタに出店
 ・17日(日)新報編集会議(DTPA)
 ・24日(日)島市出店(阿古)
 ・26日(火)~28日(木)住民懇談会(佐藤会長参加)

11月 1日(月)三宅島新報第30号発行
 ・14日(日)新報編集会議(DTPA)
 ・17日(水)第20回世話人会
 ・23日(火)映画「ロック」撮影
 ロケスタッフに佐藤会長・光安さん赤飯70食差し入れ
 
12月 6日(月)坪田高濃度地区説明会(佐藤会長参加)
 ・12日(日)50年目の故浅沼稲次郎委員長追悼集会(佐藤会長)
 新報編集会議(DTPA)
 ・24日(金)・25日(土)島内独居高齢者120世帯にお米をプレゼントする
 
1月 1日(土)三宅島新報第31号発行
 ・ 9日(日)災害復興学会総会(佐藤会長参加)
 ・17日(月)神戸1・17のつどい DTPA相澤さん参加
 ・18日(火)臨時村議会にて坪田高濃度地区の条例改正を行う
 ・22日(土)高濃度地区在京住民説明会(横山事務局長参加)
 ・29日(土)23年新年会を行う
 「ビストロおきみくら」にて。30人以上の参加
 ・新報編集会議(DTPA)
 
2月 13日(日)新報編集会議(DTPA)
 ・19日(土)第21回世話人会
 
3月 1日(火)三宅島新報第31号発行
 ・ 2日(水)在島者会議
 ・ 6日(日)島市出店(坪田)
 ・13日(日)新報編集会議(DTPA)
 
その他の活動
 ※訪問活動・・・事務局・DTPA・酒井副会長の3チームに分かれ、行った。
 ※ふれあいコール・・・随時行う
 ※三宅島新報発行・編集会議・・・隔月

 

3,2011年度の活動方針

(1)長期噴火災害の課題を検証し生活再建・再生の本格的な取り組みを!

昨年は、2000年噴火10年目、帰島5周年記念の節目を島民参加型行事として実施することを提唱し実現、成功させた。また4月1日から坪田高濃度地区も条件付きながらも滞在も可能となり帰島後の閉塞状況も少し動きだした。しかし道路工事などのダンプカーの頻繁な動きや全島で展開されているNTT工事などに比べて、生活再建を基にした地域再生の動きは聞こえてこない。
これには、大きなわけがある。現在の各行政機関の災害復興に対する考え方がインフラ即ち社会基盤整備(自動車道路、港湾、通信施設などなど)に限定して、生活・地域再生は自己責任でやれと被災者を突きはなした冷たい国・自治体の基本的政策がある。
このため三宅島の悲惨な災害10年、帰島後の5年間の村政への失望感の根底は根が深いのである。
いま災害復興の在り方の見直しが日本災害復興学会などで真剣に検討されている。三宅島の現状こそ長期災害の原型にも関わらず私たちの発信力は、まだまだ微弱であるため政治問題化、社会化、制度化に乏しい。
三宅島新報、ホームページ、各種イベントなどを通して災害日本、世界的災害発性につなげ被災者救済の在り方の根本を発信していかなくてはならない。
節目を迎えている今日こそ被災者の立場に立った生活と地域再生、発展のために災害課題の検証を継続し「安心の島づくり」を進める努力が第一の課題である。 

(2)三宅島ふるさと再生ネットワークの5年間の取り組みを総括して重点的な活動を目指す。

六年前の全島避難指示解除は、「帰りたくても帰れない」多くの島民約一千人を置き去りにしてきた。また島外から赴任した地方公務員などの公職にある職員においても火山ガスを理由に家族との同居は許されず単身赴任を強いられている。そのため、少なからず商店の購売力も低下させ、経済の活性化を妨げている。
4年半の避難生活と現在もつづく火山ガス放出は、島民各人の生活基盤を根底から破壊した。
経済力、高齢化、健康・高感受性者の火山ガスの影響、雇用機会の有無、子どもに対する火山ガスの影響の懸念と教育環境、高濃度地区指定の行政措置により住居・生業禁止、未成年滞在禁止などで帰島判断と生活再建、地域再生を困難にしてきた。その結果、島内外島民の格差をつくり多数の災害弱者を生み出した。この災害弱者に対する救済策は乏しく、帰島時には、都と村などの行政機関は被災者島民の自己責任論を強調した。そのためにさまざまな格差は解消されず未帰島者の帰島判断と帰島者においても高濃度地区住民は「第二次避難生活」を余議されるなど、生活再建に格差を生み現在に至っている。
私たちは、この現状を直視して活動に取り組みをしてきた。それは、帰りたくても帰れない在京者訪問活動とマスコミなどにも協力して現状の訴え、高濃度地区被災者の声を取り上げ早期解決を主張した。また、島内の高齢化問題、人工透析機導入支援、三宅島災害の社会化のためにマスコミ関係者との協力体制などがあつた。これらの活動の継続と総括の上に立ち、島民の自発性を基に、再生のための高齢化対策、産業発展などの島内活動も活性化させたい。このために島内外のボランティアの皆さんの支援を求めながら議論と行動を起こしていく。

(3)具体的な活動について

  1. 訪問活動は点検、総括を行いより有効な方法を検討する。
  2. 「三宅島新報」「ふるさとだより」、ホームページ、村の情報提供など継続する。
  3. 三宅島の現状発信のためマスコミ、大学研究機関、日本復興学会、各地の被災地との交流を行う。
  4. 坪田高濃度地区問題のためにアンートなど検討し地域再生に寄与する。
  5. 人工透析機早期導入のために協力する。
  6. 神楽坂青空フェスタは、実行委員会を作り充実させて、三宅島の特産物販売、三宅島の現状と観光来客宣伝なども検討する。売り上げは「三宅島新報」の発行、配布費用など、また「島市」も継続し、島内活動費などに充てる。
  7. 三宅島再生の島内活動を発展させるために組織活動の整備、高齢化対策、文化活動などによりコミュニティの強化を目指す。

    その他、必要に応じて活動を行う。

以上


4,2011年度役員(2011年~2013年)

会長 佐藤就之
副会長 酒井一豊 池田金好
事務局長 大石陽子
事務局次長 糸井真由美(会計)・加藤さおり
世話人 山田貴久 山尾啓予 相澤春歌 吉田信行 永山詩織 菊池忠男 勝見吉雄 光安千久子 京町(みやこ) 伊藤奈穂子 横井和之 草野絵里 佐藤健哉
監査 大坊千代子 小林 舞
(順不同・敬称略)
 
◎(退任)横山美紀事務局長、笛木久美子さん、稲葉稔さん。ご苦労様でした。ありがとうございました。

 

 三宅島ふるさと再生ネットワーク
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